「おい、これからどうする?」
「んー、映画も見たしご飯も食べたし・・・暇だね」
「・・・・そうだな。取り敢えずブラつくか」
「うん」
私と高杉くんはお店を後にして、日が落ち始めた街を歩く
手を繋ぐのもだいぶ慣れた
「・・・・・なあ、」
「なに?」
「その・・・、この、後、ホテ・・「行かないよ」
「チッ」
私が即答すると小さくお得意の舌打ちをした
失礼だな全く、当たり前じゃないか
「当たり前じゃん?だって私達付き合ってもないんだし・・・」
「・・・・・は、」
「も、元々・・・こうやって手を繋ぐのだって不自然・・「はぁ?」
高杉くんはその場にピタリと立ち止まり、目を丸くして私を見つめた
あれ、私なんか変なこと言ったかな?
「ぉま、お前、付き合ってる自覚なかったのかよ・・・?;」
「え?」
「え?じゃねえ。・・・・マジかよ・・・」
「ぇ、え?ええ?ちょ、よく意味がわからないんだけど・・・!;」
え、え、え、ええええええ!?
ちょっと待て!?どういうことだ!?
「俺・・・・お前と付き合ってるつもりで今まで・・・・」
高杉くんは私の手を離し頭を抱えた
かなり、落ち込んでる
「だ、だって、だってだって!私そんな好きだとかも言われてなかったし・・・」
「初めて話した日・・・気に入ったっつたろーが」
「それと好きは違うでしょう!?」
「だとしても銀八にお前が襲われてた時俺の女って言ったじゃねぇかよ俺」
高杉くんが落ち込んだ顔から段々と不機嫌な顔に変わっていく
なんだか、このムードは良くない気がする
「でも、銀八があの時言ってたでしょ!私は高杉くんと付き合ってはないって言ったって!」
「ぁ、あれは銀八が勝手に・・・」
「違うよ!あれは本当に私が言ったの!」
「なんでだよ!あの後お前俺に甘えてきたじゃねぇかよ・・・!」
高杉くんはそう言うと、私の両肩を掴んだ
力に手加減が無くて、痛い
怖くて、仕方が無かった。
「そ、それは・・・・ご、ごめんなさいっ!」
「ぁ、おい待てよ!」
私は高杉くんの手を振り解き、いきなりその場から走り出した
走ったと言うより、逃げたと言った方が正しいかもしれない
ずっと私を呼び続ける声が聞こえたけれど、
私は振り向く事ができなかった
HELP ME!!!
(神様時間を戻して・・・!)